女性のトラック運転手（長距離編）

毎度おおきに！なんこです(*´▽｀*)

今回は、長距離トラック運転手だった頃のお話しを聞いてください♪

普段は性別関係なくお仕事していても、女性ならではの苦労もけっこうありました。

 

トラックドライバーは、近場や地元を対象エリアとしている『地場』と、『中～長距離』に分けられています。その中でも『フリー』だったり『専属』だったり色々な仕事内容があります。

生活リズムだったり、家庭環境だったり、働き方は人それぞれですよね。運送屋のお仕事も様々な働き方があります。

私が中～長距離を走っていたのは、今から７、８年ぐらい前。娘が高校生になり、身の回りのことが自分でできるようになった頃でした。

娘をひとり置いて仕事に行くのはとても心配でしたが、ママ友の協力や娘の応援で長距離トラックに乗れることになりました。

 

長距離トラック運転手に興味がある方が、一番知りたいのはお給料じゃないでしょうか？

私の働いていた会社では、関西発～九州or関東　往復で3万９千円(約3日間)。

中・長距離を合わせて1カ月の運賃は約２５万円ほどでした。

それに基本給の１６万円を足して総支給額は４０万円弱になります。そこから経費やなんやらを引かれて、手取りは３０万円ほどでした。少ない？ですよね？

地場で夜間運行している時の方がはるかにお給料は良かったです。

 

長距離の仕事につくと、ほとんどの会社が『運行費』を出してくれます。違う言い方をすると『出張費』ですね。

一旦出発してしまうと、2日から長いと1週間は家に帰れませんから、その間の食事や飲み物、雑費などにお金がかかります。運行費はそれらに使うために支給されます。ちなみに私は1運行を3日以内にしてもらっていました。

多めに会社からいただいて余ったら会社に返したり、高速代など使い過ぎた分は引かれたり、会社によってだいぶ違うようですね。

 

始めてみてから分かったんですが、私の会社の運行費は少なすぎでした(笑)

なんと１０００円です！

『千円』ですよ。。。１回の運行費、どこに行こうと１０００円でした。同じ会社でもドライバーによって運行費が違うという噂もありましたけどね。やいやい文句を言う人は良い運賃の仕事にありつけていたので、言ったもん勝ちな部分の大きい会社でした。

 

いろいろと納得がいかない事は多かったのですが、でもまぁ…念願の長距離トラック運転手になれたわけです(;´Д`A “`

 

知らない土地の知らないお客さんの所に行くのは、とってもワクワクでした。

もちろんGoogleマップで下調べをして、ナビも装備していくんですがナビっていい加減なんですよね。ちゃんと“トラックナビ”を使っていたんですが、どうにも細い道に誘導される時があります(;’∀’)

突っ込む前に停まってGoogleマップで調べればいいのですが、大きなトラックは停めにくい！

そして気が付けばにっちもさっちもいかなくなり、警察のご厄介になるのです。

お恥ずかしい話し、3回ほど警察の方にバック誘導していただいたことがあります。(^_^;)

 

それでも見たことがない景色を見られるのはとても楽しかったです。

運行費が良ければご当地グルメも楽しめたんですが、カセットコンロやポットを使って“車中飯”することがほとんどでした。

それでも食事はどうにかなるんです。出発前に食材や飲み物を買って、トラックの冷蔵庫に入れておけばいいし、おやつやカップ麺も用意していました。

困るのはトイレとシャワーです。

 

ある日の運行。。。広島・岡山・倉敷などを積み下ろししながら2日間うろうろして、あるサービスエリアで休憩してから会社に帰ることにしました。

そのサービスエリアにはシャワー室があるので、軽く汗を流して仮眠することにしたんです。

暗くなるのを待ってシャワーに向かい、終わってトラックに乗り込むと、助手席側から知らない男性が乗り込んできました。もう心臓が破裂しそうなぐらいびっくりしたんですけど、その男性はニヤニヤしながらぺらぺらと喋り出しました。同じ長距離トラックドライバーのようでした。

お風呂上りにゆっくり仮眠したかった私は、そりゃぁ怒りますよね！トラックにも勝手に乗り込まれてるわけだし。

私はその男性を怒鳴りつけ、トラックから下りるように言いました。

すると男性は運転席側の私の方に身を乗り出してきました。

『マズイ！！やられる！！』と思った私は…男性を夢中で殴ったり蹴ったりしました。

すでにカーテンを閉めている車内は外から全く見えません。誰も助けてくれない。

夢中で男性を殴り続けて、男性がうずくまって動かなくなった所を外から助手席のドアを開け、男性を引きずりおろしました。１０トン車の座席から引きずり降ろされるのも相当痛かったと思います。

バラ仕事やってる女性をなめたら大怪我しますよね(笑)

 

そこで初めて周りにいたドライバーさんたちが気付いてくれました。何人かが駆け寄ってきてくれて男性を取り押さえてくれました。みなさん警察を呼ぼうと言ってくれたんですが、男性の顔面は血だらけで、明らかに鼻も折れているのを見ると「罰はもう受けている。」という気持ちになり、通報はしませんでした。

私の左手の拳も折れていたので、その男性も相当な怪我を負っていると思います。

男性は、私がシャワー室に入って行く所から目をつけていたそうです。女性ドライバーを襲うのも初めてじゃなかったでしょう。ただこの時は私がとても強かった！残念！！お疲れ様(笑)

 

何が腹立つって、女性を性処理の道具として見ている事ですよ！！

 

私は、男性に媚びて仕事をしたことがありません。バラ(手積み手下ろし)だって一人でやるし、パレット(フォークリフト)だって自分で積みます。女性を武器にして仕事をしたことなんて一度もないのに、いざとなれば女なんて『力でどうにでもなる。』と思われたことに無性に腹が立ちました。

 

この時助けてくれたドライバーさんたちとは今でもたまに連絡を取り合っています。ドライバー同士の繋がりはとても大切ですよ。女性ドライバーは特に積極的に繋がりを持つべきです。もちろんドライバー同士として付き合える“仲間”としてです。

ほとんどが優しくていいドライバーさんですが、たまに女性を下に見ているこんな輩がいるんですよね。

なので、シャワーやトイレは要注意です。特に大きなサービスエリアでは、人が多すぎて逆に目が届きません。

スタンドなどに常設されているシャワー室を借りるほうが安全です。知り合いのドライバーさんがいるSAを探して停泊するのもいいですね。

私は簡易トイレや簡易シャンプーも常にトラックに用意していました。この事件以降はそれぐらいトイレとシャワーに困りました。

 

結局、私は約1年で長距離の仕事を辞めてしまいました。

理由は“レイプ未遂”ではありません。

一緒に暮らしている猫ちゃんたちがストレスのせいで病気になったり、高校生だった娘が遅刻や欠席が多くなってしまったのが理由です。

お風呂に入れない日もあったし、何よりシングルマザーが何日も家を空けるのはダメです。

でも一度経験してみて、自分には合わないなぁと分かっただけ後悔はありません。

約一年間の短い期間でしたがたくさんの仲間にも出会えたし、とても楽しいやりがいのあるお仕事でした。

 

今回も最後まで読んでくださってありがとうございました。

また覗きにきてくださいね。

 

 

 

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