やっと交通事故の裁判が終わりました。
事故から5年。
小学校に入学した子がそろそろ卒業しようかという年数を、治療と裁判に費やしました。
本当に長かった。
他人への不信感で心がボロボロになりました。
それもこれも、全部自分のせいなんだけどね。。。
私の場合、私(個人)対 運送会社(法人)だったんですが、うちの旦那さんは『一人で戦って偉かったね。頑張ったね。』と言ってくれますが、私はひとりで戦ったわけではありません。
家族、友人、ブログの読者さん、みんなに支えられて なんとか終えることができたんです。
辛くて泣き叫ぶこともたくさんあったし、何度も裁判をやめようとも思いました。
それでも最後まで戦えたのは、支えてくれる人たちの存在です。
全て終わった今は、じゅんちゃんが言った『負けて勝つ』の意味もよくわかる(固有名詞すまぬ)。
この『なんこ部屋』では、度々 交通事故について話してきたんですが、裁判が終わったからこそ話せることを これから何回かに分けて 書き残して行こうと思っています。
私が経験した交通事故は仕事中に起こりました。

これまで大きな怪我や病気をした事がなかった私は、『すぐに仕事復帰できる。』と考えていました。
と言うのも、全身のレントゲンやCTでは大きな怪我がなかったからです。
事故直後は 立ち上がって少しなら歩くこともできていましたが、時間が経つにつれ全身に激痛が走り、次の日には痛くて動けなくなりました。
事故直後はアドレナリンが出ていたので あまり痛みを感じなかったのかもしれせんね。
入院しなかった私は、自宅に戻り ベッドに横になってから、寝返りするのも困難になり、年齢のせいもあって回復までかなり時間がかかりました。
しかし…交通事故で被害に遭うのは身体だけではありません。
メンタルへの影響の方が大きいのです。
まず最初にダメージを受けたのが、事故現場の写真や動画をSNSで拡散された事です。
事故現場に遭遇した人は、興奮を共有したかったり、注意喚起でSNSに晒すんでしょうけど 見る人が見れば場所や当事者が誰なのか分かります。
SNSで拡散されている画像を見て、大勢の人から連絡がありました。
中には交通事故で金儲けしたい人からの連絡もありました。
SNS上では、高速道路を通行止めにした事故当事者に対して 酷い言葉が飛び交っていました。
中には『運転手さん大丈夫だったのかな』と心配してくれている人もいましたが…大半が通行止めや渋滞への文句。
トラック運転手への誹謗中傷が多かった。
事故後PTSDで病んでしまっていた私は、拡散してる人全員を訴えてやろうと思ったくらいです。
もしあなたが事故現場に遭遇して、それをSNSで発信するのなら、どうか文字だけの情報に留めて下さい。
ナンバーや車種が特定されるような画像を貼らないようにお願いします。
次に苦しんだのが事故後のPTSDです。
夢の中でフラッシュバックを起こすようになり、それは何年も続きました。
睡眠薬や安定剤を使っても治まることはなく、恐怖や痛み 睡眠不足で心身ともに壊れていきました。
フラッシュバックは、実際体験した交通事故をギュッと濃縮した恐怖と痛みを伴います。
こんなのが毎日 何年も続いたんだから、死ぬことも何度も考えましたよ。
現在はフラッシュバックを起こさなくなりましたが、自動車の運転は怖いままだし、出来れば乗りたくないと思っています。
旦那さんに運転してもらっていても、『怖い!怖い!』と騒ぐことがあるので、旦那さんはたまったもんじゃないでしょうね。
最後に苦しんだのが対人関係です。
元々、他人と深く関わるのが苦手だったので、事故後の処理を誰にも相談できなかったのが今回最大の間違いでした。
交通事故後の手続きなど 相談できる人がいなかったのが最大の失敗です。
事故の事を知って連絡をくれた友人や知人は、親切でアドバイスしてくれていたと思うんですが、それが鬱陶しくて仕方がなかった。
最低でしょ?笑
元通りの身体に戻って、またトラック運転手をしたかった私にとって、治療費や損害賠償をいっぱい取ってやろう!と言ってくる人たちは 邪魔でしかなかったんです。
でも、それは間違っている。
治療費は必要だし、結局 元のトラック運転手に戻れないんだから損害賠償は必要なんです。
自分の非を認めず、謝罪もしない相手を懲らしめるためには、1円でも多く損害賠償を取るしかないんです。
『お金なんていらないから、元の生活(身体)に戻して!』ってのは綺麗事でしかありません。
後遺症が残った…
トラックには怖くてもう乗れない…
こうなったらお金で解決するしかないんですよ。
私が加害側だったらどうするだろう…誠心誠意 きちんと謝っていると思うんだけど。。。
今回の事故の相手は一度も謝ることはありませんでした。
それどころか、私の非の方が大きいとまで言ってきました。
それって、事故を起こした本人の意見だったんでしょうか。
それとも所属している会社に言わされている?
裁判中は、そんなことをずっと考えていました。
どちらにしても、真実は当事者たちだけが知っているんです。
『因果応報』…行われた行為は、必ず未来・はたまた来世に至るまで果報が生じると信じています。
当時 信頼していたのは、唯一の家族である娘。
務めていた運送会社の社長。
そして当時付き合っていた彼氏でした。
が…最後まで支えてくれたのは娘だけ。
窮地に陥った時でも 繋がっていた関係こそ大切なんだと、この事故が教えてくれました。
交通事故は大きなお金が動くこともあります。
そのお金に吸い寄せられてくる人間も たくさんいるのです。
私の裁判は地方裁判所で終わることなく 最高裁判所にまで行きました。
裁判が長引くほど 心の傷は深くなります。
あの時どうしておけば良かったのか…
裁判が終わった今だから話せることを これから少しずつ書いていこうと思っています。

キヨサク♡♡♡